「ねーぇー」
かわいい声に、目を向ける。
と言っても彼女は膝の上にいるので、目を向けるには本が邪魔だった。視線はそのままに、本をどけて。今度こそしっかりと恋人に目を向けた。
「どうした」
「んぅ」
目元をくすぐってやれば、心地よさそうに目を細めて。本がなくなったからか、恋人は俺に手を伸ばしてくる。
「本に飽きたか?」
「ちょっと」
抱きしめて、甘い香りのする恋人にすり寄った。そのまま今日は、ソファに俺が倒れていく。
「リアスは?」
「うん?」
「本」
聞かれて、思い返す。たしかそろそろ核心に近づくところだったはずだ。
けれど。
「俺もちょうど集中力が切れたところだ」
かわいい恋人に声をかけられてしまえばそちらに応えないわけにはいかないだろう。その本心は伏せながら、甘い雰囲気の恋人をさらに抱きしめて。
「♪ そうなの?」
「そう」
ご機嫌な恋人との時間を楽しむべく。
視界の端に映る本を閉じて、クリスティアへと堕ちていった。
『いつだって君が一番だから』/リアス