クリスティアに物語を聞かせてもらう

クリスティア
クリスティア

新しいお話は

2025/06/28 07:00

だよ

クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 June-VI

クリスティアが構っているカリナの様子を視界に入れつつ、時計を確認する。時刻は三時過ぎ。そろそろだろうかと校庭の方に顔を向けた。「ビンゴだね龍」「あぁ」 そのちょうどのタイミングで、校庭の中央に「バトルリレー選手 集合」の文字。レグナには笑っ...
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未来へ続く物語の記憶 June-V

午前最後の演目、討伐合戦。 泣き止んだクリスティアが結界の中でエルアノとティノと一緒に敵を一生懸命討伐しているのを見ながら、思う。 あ、正確にはクリスティアたちとあれか、結界の外であの子ら見てる大勢の身内見て、だわ。 親友を始め見守ってるも...
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未来へ続く物語の記憶 June-IV

梅雨のくせにこの日ばかりは晴れた体育祭当日。 少し薄暗い演習場の中。多くの種族が集まり、実行委員である杜縁の話を聞きながら、思う。「今年の賞品ってなんなのかしら!」『やっぱり毎年変わるのー?』「そうねぇ。まぁコンセプトが似たり寄ったりのこと...
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いつかの誕生日に、満開の笑顔を届けよう

「生きていたら、今年で十八か」 誕生日の日に家に訪れると、毎年父は言った。 目の前に立ってやってるはずなのに、父の目はどこか遠くを見ている。 目線を合わせても、目があった気がしない。 当然だよな、と自嘲気味に笑って、後ろを振り返る。 そこに...
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未来へ続く物語の記憶 June-III

マイクの付いたヘッドホンをして、画面の中のキャラクターを動かす。 頭の中で相手の動きを予測しながらボタンを入力していって。「……あのさぁ」 耳に聞こえる、ゲームのBGMだけじゃない声に、口を開く。《な、なんでしょう? あ、その宝箱取ってくだ...
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あなたの努力が、報われますように

穏やかな昼下がり。「あなたはほんっとに……!」「お前だって悪いだろ」 目の前で繰り広げられるのは、いつもの喧噪。 それを眺めながら。「まぁ今日も絶好調だな」「ねー」 そうこぼせば、隣にいる氷河はのんびりと返事をくれた。一応内容はお前のことな...
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未来へ続く物語の記憶 June-II

水曜日のHR前。「今日は蛇璃亜たちは来なかったね」 カバンからメモ帳を出しながら、斜め後ろに座っている祈童くんに頷きました。「言われてみれば……そうですわね」「いつもならお昼休みに来るものね」「た、体調不良でしょうか……」「忙しかったんじゃ...
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季節話シリーズ(お正月・七夕)

お正月。日本のお正月と言えば。「振り袖、お餅つき、書き初め……です?」「じゃないかな。あんまり縁がなかったから詳しくはわかんないけど」 新年。日本で過ごすお正月。今年はリアスとクリスティアのご両親がお仕事やお出かけがあるからと家を開けている...
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前世兄妹シリーズ

たった一度のあなたとの思い出。 どんなにあなたが思い出すことはなくても。 きっとわたしは、ずっと忘れることはないのでしょう。「…」 ぼうっと天井を見上げる。 木の板はぜんぜん豪華になんて見えないけれど。今のわたしにはなんでもきれいで、豪華に...
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未来へ続く物語の記憶 June-I

月始めと言えば「合同演習」ってすぐ返せるくらい身についた笑守人のほぼ月一恒例行事、合同演習。「刹那動きにぶったんじゃないの」「そんなことないもんっ…!」 復活してだいぶ経ったクリスティアは万が一を考えてもう少しだけ幼なじみと対戦を、というこ...
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あなたに愛を伝えるために、わたしは今日も、黒く塗りつぶされる文字を綴る

愛の言葉を言えない。 「好き」っていう二文字も、「大好き」って四文字も。 あのとき言いたかった「愛してる」っていう五文字も。 たったの数文字。でも言うってなったら緊張しちゃう、愛の告白。 もしあの頃。 あなたに言えていたならどんな反応をした...
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犯罪者疑惑から始まる異世界転生-0-

「……なんにも付けられない、ですか」「そうねぇ……。どうしても魂が弱すぎるわねぇ……」 ふわふわな金髪で豊満な体の、いかにも女神様というような彼女は困ったように眉を下げた。私も、思わず苦笑いをこぼしてしまう。 ガンが発覚したのは一ヶ月くらい...
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未来へ続く物語の記憶 May-V

余裕な笑みを浮かべて私に伸ばしてくる手を、なんとか笑みを保ちながらかわす。「あの龍が土日に外に出ようというのは意外でしたね」「そ、うですわねっ」 せめて胴着に手をかけられまいと引いていき、隙を見て私も目の前のポニーテールの方に手を伸ばす。け...
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たくさんの手紙を持って、わたしはこれから、あなたへと続く階段を上っていく

届くことのない想いを、手紙に綴ってみようと思った。 未練がましいかな、なんて思うけれど。どうせなら全部吐き出してしまおうと、ペンを手に取る。「なんなら日付決めて書いてもいいかも」 そう、今日の秋の日を。 カレンダーを見て、赤いペンに持ち替え...
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未来へ続く物語の記憶 May-IV

みおりたちとのあっという間な旅行が終わって、四人で過ごすゴールデンウィーク最後の日。「クリス体調平気だった?」「へいきだったー」「リアスは?」「だいじょうぶそう…」 毎日じゃなくなったけどまだ続いてるレグナのチェックに答えて、ついでみたいに...
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未来へ続く物語の記憶 May-III

ゴールデンウィーク2日目朝6時ユーアおはようですっ結おはようリアスあぁレグナおはよリヒテルタおはようございまする……朝7時美織炎上くんたち早いわねシオン祈童君は?レグナ外に祈りに行ってるよ雪巴ぉ、おはようございますウリオスよぉエルアノおはよ...
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すれ違った君に、次はきっと”初めまして”と返すだろう

──今はもう、思い出すことなんてほとんどない。一生の後悔を背負って終わった、一つの恋愛話。「……はー……」 運命の繰り返しが何百回目かわかんなくなってきた頃の、争いが少し多かった時代。明日があるかなんてわからない、今日も、生き抜けるかわから...
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未来へ続く物語の記憶 May-II

ゴールデンウィーク1日目プロローグレグナおはよ、迎えに来たよ——ってなんか疲れてない?リアス……刹那の両親がカリナまぁ……美織ご両親ですって!?雪巴み、美織ちゃんこれは……!美織えぇ!! ご挨拶をしなきゃだわ!!レグナたぶん似たテンションと...
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3月27日の奇跡

──天使になって、人生をやり直すかい? そう、言葉が出てきたのは。 たぶん、ボク自身がもう、後悔したくなかったから。「……今日もそうやって、駄々をこねる気かい?」「……」 紅い目の少年は、一瞬だけこちらを睨んだ後、すぐにそっぽを向いてしまっ...
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未来へ続く物語の記憶 May-I

今年同じクラスになった人たちはよく喋る。妹は言わずもがな。「おはよう波風! 合同演習に行くぞ!」 そう明るく笑って演習場までの道中、昨日あったことはだとかどうだったなんて喋ったり。「ねぇGWの予定どうかしら! あとはそっちの最強四人組さんた...