クリスティアに物語を聞かせてもらう

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未来へ続く物語の記憶 Second April-II

春休みの最後となる木曜日。 いつものごとくカップルのお宅にお邪魔させていただき、今日は新学期前日ですし来訪者もありませんねと、少し久しぶりとなる四人の時間を過ごしていました。 四人でローテーブルを囲み、レグナが作ってくれたパンケーキを口に運...
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後日その壁を優雅に越えようとしている不良がいました

「告白しようと思ってるんだ」 突然言われた言葉に、自分でもわかるくらい目を見開く。その先にいる彼は、少しまだ迷っているんだろうけれど、本気がうかがえて。「……誰に」 放課後の少しまだざわつく教室の中。 彼にだけ届く声で、そう言えば。 目の前...
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未来へ続く物語の記憶 Second April-I

約束というものは、必ずしも果たせるわけではないものであると思う。 たとえば結婚をしようという将来の誓い。 たとえば、明日出掛けようという些細な約束。 そして。「終わらないわっ!!」 たとえば学校で出る課題も教師との約束であり、ヒトはなかなか...
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勝利という花を咲かせるまでは、きっとあと少し

「疲れちゃわない?」 その声に、自分でもわかるくらい驚いた顔をしてそちらを向いた。 けれど視線の先の友人は、ゲームに目を落としまま、どこか興味なさげに僕に続ける。「頑張りすぎてないかなって」「……僕の話か?」「そう、祈童の話」 そう言われて...
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悪夢の中が今の君だったなら、俺は二度と帰ってこれなかったんだろう

気づいたら、暗い部屋にいた。 周りを見渡したら、暗くて見えづらいけど、丸いものとかかごが置いてある。「……倉庫……?」 急だなってことと、においが場所特有な感じがないなってことから、すぐに夢だってわかった。すぐ気づくのもあんまり楽しくないな...
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F-Marchの後話短編

中学の頃から見慣れた、紫のフードを見て、問う。「本当に行くの」 襟足だけ伸びてる不思議な髪形をした現相棒は、振り返ることなく。ベッドに腰かけながらいつもの調子で頷いた。「そりゃもちろん。カワイイ後輩が困ってるみたいだし?」「そう」 真っ白い...
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未来へ続く物語の記憶 March-VII

コツコツと爪先を鳴らしながら靴を履く同級生の背を見る。 何度か靴で地面を叩いたそいつらは、きちんと履けたのか、こちらを振り返った。『じゃあ炎上クン!』『おじゃましましたですっ』「えっと、お邪魔しました」『嬢ちゃんによろしく頼むぜ』「あぁ」 ...
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さくらの日パズルの夢シリーズ

運命の日は、それが終わりの年じゃなくても。ときどき不思議なことが起きた。「、ぅ」「熱、下がりませんね」「んー、解熱剤も効かないね」 私たちの誰かが、体調を崩したり、下手したら死んでいたんじゃないかというようなけがをしたり。結局はそのまま治る...
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未来へ続く物語の記憶 March-VI

こつり、ヒールを鳴らしながら廊下を歩いていく。 手に持った荷物を落とさないように気をつけつつ足早に歩いて行って、ひとつのドアの前で足を止めた。 ドアの隣に掛けてある札の名前を見て、間違っていないことを確認し。 そっと口角を上げて、少々お行儀...
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あなたのぬくもり

そっと、触れてみる。 輪郭をなぞって、髪に触れて。頬を撫でて、少し骨ばった手を、そっと、そっと。指先でなぞっていった。 あなたはいつだって、笑ってくれる。 あぁ、たまには、むくれることもあるかもしれない。 けれどほとんどは、ずっとずっと笑っ...
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-幸願病- 私は、あなたの幸せを願う

死願病を患った幸が、叶の言葉によって病気に向き合い、受け入れていく話。
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未来へ続く物語の記憶 March-V

土日が過ぎて、一日自習期間を挟んでやってきた三月二十日火曜日。俺たち幼なじみたちのテストの日。 笑守人は三学期のテストは一学期もしくは二学期で選んだもののどちらかを受けるシステムになっているので、護衛というリアスが不安になるものは当然却下し...
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未来へ続く物語の記憶 March-IV

ホワイトデー自習期間の放課後、裏庭にて美織一日早いけどホワイトデーよ! 当日で渡せないのが悔しいわ……結仕方ないさ。テストの関係上、全員で集まれるのが今日か昨日だったのだから美織そうだけどー!ウリオステストと言や、今回内部テストは旦那たちだ...
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未来へ続く物語の記憶 March-III

双子の誕生日を無事に祝い終え、雛祭りも終わり。 来週にホワイトデーやテスト習慣を控えた水曜日の放課後。 上級生に声を掛けられてやってきたのは。「演習場ではなく道場、です?」 授業棟の端の方にある道場。新鮮な和風の室内を見回しながら足を踏み入...
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未来へ続く物語の記憶 March-II

三月三日はひなまつり。おひなさまとおだいりさまを並べて、女の子の成長をお祈りする大事な日。 でももうひとつ、大事なこと。 大好きな親友たちが生まれた日。 なんだけれども。「みんな誕生日はなにもいらないって言う…」 そんな大事な日を明日にひか...
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未来へ続く物語の記憶 March-I

一年というのも早いものでもう三月。 三月と言えばクリスティアがかわいいお雛様やバレンタインのお返しがあるホワイトデー、そしてあと二年あるけれど我々が消滅した日。たくさんのイベントがあります。 そんな長年続けているイベントに加えて。「す、進ま...
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未来へ続く物語の記憶 February-VII

2月武闘会本戦今年も無事にやってきました武闘会本戦陽真時間制限なし。楽しもうぜ相棒武煉もちろん広人……心配しかない本戦スタートティノわぁ、紫電先輩、大剣思いっきり振ってる!ウリオス木乃の坊ちゃんも拳がいつもより早く感じるぜっ美織容赦ないわ!...
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未来へ続く物語の記憶 February-VI

武闘会本戦も、決勝戦を含め残すところあと三回となりました。 今日の対戦は陽真先輩と虎のビースト。陽真先輩はまだ傷が完全に治りきっていないのか少々体を引きずりながらスタジアムへ降りていきます。包帯やら傷バンやらが残っていますし結構心配なんです...
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未来へ続く物語の記憶 February-V

恋人のささやかな贈り物に内心で浮かれたバレンタインが開け。「……まじか」その浮かれた気分を吹き飛ばすかのように、それはやってきた。もはや恒例となってきた対戦発表のメールを開けた瞬間俺の顔はひきつり、代わる代わるのぞき込んで来た幼なじみや同級...
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未来へ続く物語の記憶 February-IV

クリスか私が狙われているのではないかという視線も気になる中。世の中は二月ということで街中はバレンタインムード一色。 商店街側ともなれば淡いピンクのポスターや旗で彩られています。 最近はその視線で気も張っていましたが、手がかりも何もない状態で...