2025-04-29

クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-VI

あの日から、こわい夢を見る。 目の前には高級そうなベッド。その上にはこわいこわい王子様。 そのヒトはいつも、わたしを見たらにたっと笑ってこっちに歩いてくる。 ゆっくり、ゆっくり。 こわくて下がっていけばドンって壁にぶつかってそれ以上下がれな...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

いつかは、晴れた日にめいっぱい外で駆け回ろう

「♪、♪」「冷えるぞ」「んっ」 そう声をかけても、水色の恋人は窓から離れない。 普段から冷たい手は、こちらに戻ってきたらより一層冷えているのだろうと微笑み、読んでいた本はソファに置いた。 恋人が釘付けになっている窓の外を見やれば、少し季節か...