「花園の墓守・俺のハニーはスーパースウィート」感想
こんにちは、志貴零です!
読書期間第二回目は成瀬悠さん(@spring_order)の作品を読ませていただきました!
花園の墓守HP版と俺のハニーはスーパースウィートの二冊。
素敵なたかファレさん(貴海さん×ファレンさん)に迎えられる表紙です!
過去書かせてもらった成瀬さんの感想はこちら
それではまずは「俺のハニーはスーパースウィート」から!
こちらの作品には、読むともっと「花園の墓守」がいとおしくなる小話二つと、たかファレさんがもっと大好きになるifのお話一つが収録されています。
物語が始まるまで
タイトル通り、「花園の墓守」が始まる前のお話。愛を受け取れない貴海さんがファレンさんに恋に落ちていくお話でした。目覚めたばかりのファレンさんがとにかくかわいい…!
かわいさに悶えながら、個人的に切なくなったのは冒頭部分。貴海さんがファレンさんに「花は綺麗か」と尋ねているところでした。
目がとても良いという貴海さん。地の文を読んでいって、その冒頭の最後。
なんとなく、貴海さんはファレンさんのその外観が見えているのかなと思うような表現でした。ノクシスさんとの会話で物を見るというのはできているんだろうなとも思ったのですが、どことなくその冒頭が、目がよすぎる故に基本的に字でしか何かを捉えていないのではないかなと思わせるような感覚でした。そう思うと物語すべてが切なく思います。
そして最後の白姫さんの「ごゆっくり」大好きでした。素敵なお母さまっ!とほほえましかったです。
放さない手をつなぐまで
こちらは貴海さんとファレンさんが思いを通じ合わせるお話。ちょっとしたファレンさんの意地悪がかわいいです。そしてファレンさんが想いを即答する姿が変わらず大好きだなと再確認です。
そして最後の貴海さん…!少し暗いというか黒い感情が見えて私の中でテンションが上がりました。
小さな七日ちゃんもかわいかったです。四歳であそこまで達観しているのが切なくもかっこよかった。
俺のハニーはスーパースウィート
本のタイトルにもなっているお話、バレンタインです!
悩んでいる貴海さんも素敵で、そして何よりも私の中で最高だったのが「待たせたな!」の掛け合い。そこが本当に大好きでした。
その掛け合いで2人がとっているであろうポーズも想像できて楽しかったです!
本編では切なく感じるお二人ですが、こういうセルフ二次創作だと甘々でとても好きです。とくに貴海さんの甘い愛の言葉が…!さらっと言ってのけるお姿に見ている私がきゅんとしてしまう。そしてそれをまっすぐ受け取るファレンさんも素敵。十分に見惚れてくれというのがかっこよかったです!
お二人の甘イチャを存分に堪能したということで、お次は原作「花園の墓守」へ。
トライアル版や先行公開版など、過去何回か読ませていただいている「花園の墓守」、通しで読むのは二回目になるかなと思います。
貴海さん編は結末がわかっていても泣きました。由為くんにもまた惚れ直しました。衛さんの決意にもまたぐっと来ました。
もしかしたら何回かご本人にもお伝えしている感想が重ねてになってしまうと思うのですが、感想を綴っていきます。
メインキャラとなる由為くんや七日さんたちも大好きでして、由為くんと七日さんの強さはやはり魅力的です!とくに七日さんは年数が過ぎるごとに凛としていて、成瀬さんがいう「七日ちゃんさま」になるのもよくわかります。
だからこそラストの、「物語」と向き合った七日さんの涙をこらえる姿がとても切なかった。
日常の面ではたかファレさんの腕を組むところが好き。
想像するとかわいくて顔がにやけます。お二人ならではな言葉の掛け合いも好きです!
花園の墓守ではみんなの「答え」が揺らがないという印象があって、個人的には衛さんの揺らがなさが好きでした。穏やかに受け入れるというような感じで、向き合い方というか、たくさんの人の幸せを願うのに自分の運命を受け入れるというような感じがすごく好きです。
そして密かに花影さんたちがとても好きです!
とくに花嬢さん。とても好みですっ。
花影さんたちは赤・白・青でそれぞれ服や髪が構成されています。今回読んだときに、みなさん瞳の色も違うのですが、それぞれ見ているものも違うのかなと思いました。それぞれが現在だったり、過去だったりを見ているのかなと。
最初はぴりぴりとした雰囲気の花影さんたちと彼岸の方々ですが、由為くんや七日さんとはとても打ち解けている姿がずっと読んできて変わらず好きです。特に花嬢さんと由為くんは一章のこともあってか、また違う関係性や思いがあるのかなと、あのお二人のペアも好きです!
読み終わると、遺された人たちはどうやって生きていくのかなと思いが膨らみます。きっと七日さんと由為くんは変わらずに立ち向かっていくのだろうなと。
切なさでいっぱいです。奇跡が起きない世界は本当に切なくて、一度読んでから読み返すとすべてが切なくて日常のところどころで涙が浮かびました。
ぐっと心に残るのは「迎えに行こう」とそれぞれの思いを胸にこぶしを突き出すところ。
迎えに行こうという表現がもう好き。成瀬さんの言葉の使い方は尊敬ばかりです!
今回はHP版の製本化ということですが、本当に素敵な時間をいただきました。
少しずつ進めていらっしゃる完全版もとても楽しみにしています。これから描かれる日常のお話も! 楽しみに待っています。
それでは今回はこのあたりで。
素敵なお時間をありがとうございました!