小さなヒーローの、小さくて、大切な願い事

流れ星が落ちそうなくらい夜空がきれいな七夕の夜。

「♪、♪」

愛する恋人の誕生日もあって、私の愛する親友はとてもご機嫌に短冊を書いていました。
寝ころびながら足をぱたぱたと揺らして、短冊へと文字をつづる小さな親友へと近づいていく。

「クーリース」
「なーぁーにー」

呼べばご機嫌な顔で私を見上げる小さな少女。そのかわいらしい親友へ、笑って。

「今年のお願いは何を書くんですか」

なんて、わかりきったことを聞いてみる。
兄やこの子の恋人、そして私。人は違えど毎年聞かれるはずなのに、彼女はまた嬉しそうに笑いました。

それにつられるように笑って、「あのねー」と顔と同じくらい嬉しそうに手招きしてくれるクリスティアに耳を寄せていく。

「――」

そうして耳元でささやかれた言葉は、毎年同じ。
変わらない願い事に、私も変わらず笑って。

「そうね」

そっと離れていく小さな頭を撫でて。

「今年もたくさん、みんなであそびましょうね」

短冊へとつづる彼女の願いがより一層叶いやすくなるように。

大好きな親友へと、しっかり呟いた。

『小さなヒーローの、小さくて、大切な願い事(新規 志貴零)』/カリナ