未来へ続く物語の記憶

クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 May-I

今年同じクラスになった人たちはよく喋る。妹は言わずもがな。「おはよう波風! 合同演習に行くぞ!」 そう明るく笑って演習場までの道中、昨日あったことはだとかどうだったなんて喋ったり。「ねぇGWの予定どうかしら! あとはそっちの最強四人組さんた...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-VI

あの日から、こわい夢を見る。 目の前には高級そうなベッド。その上にはこわいこわい王子様。 そのヒトはいつも、わたしを見たらにたっと笑ってこっちに歩いてくる。 ゆっくり、ゆっくり。 こわくて下がっていけばドンって壁にぶつかってそれ以上下がれな...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-V

かごに入った野菜を洗いながら、鼻歌を歌う。それを聞いてたまっしろなもふもふはわたしの横にやってきた。『ごきげんです氷河っ』「うん…」『何事ですかっ』 いっしょに野菜を洗い始めてくれたユーアにお礼を言ってから。「デート…♪」 小さく、言うと。...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-IV

お泊まり会ぷちコミック月曜日 ティノ&ウリオスペアティノお邪魔しまーす!ウリオス世話なるぜ旦那リアスあぁウリオス風呂場とか寝室の警備は任せな!レグナ頼もしいねウリオス武煉どうしてこちらを見て言うのかな蓮?ティノそういえばこれ知ってる? この...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-III

画面に映る人を見る。 その人は縛られながらも笑っていて。《俺は約束を果たしに来ただけなんだよっ!! あいつが望んだんだそれをっ!! なのにあいつは忘れていやがったんだ!》 なんて、ボリュームをかなり小さくしても耳障りなくらいでかい声で叫ぶ。...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-II

春休みの最後となる木曜日。 いつものごとくカップルのお宅にお邪魔させていただき、今日は新学期前日ですし来訪者もありませんねと、少し久しぶりとなる四人の時間を過ごしていました。 四人でローテーブルを囲み、レグナが作ってくれたパンケーキを口に運...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 Second April-I

約束というものは、必ずしも果たせるわけではないものであると思う。 たとえば結婚をしようという将来の誓い。 たとえば、明日出掛けようという些細な約束。 そして。「終わらないわっ!!」 たとえば学校で出る課題も教師との約束であり、ヒトはなかなか...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-VII

コツコツと爪先を鳴らしながら靴を履く同級生の背を見る。 何度か靴で地面を叩いたそいつらは、きちんと履けたのか、こちらを振り返った。『じゃあ炎上クン!』『おじゃましましたですっ』「えっと、お邪魔しました」『嬢ちゃんによろしく頼むぜ』「あぁ」 ...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-VI

こつり、ヒールを鳴らしながら廊下を歩いていく。 手に持った荷物を落とさないように気をつけつつ足早に歩いて行って、ひとつのドアの前で足を止めた。 ドアの隣に掛けてある札の名前を見て、間違っていないことを確認し。 そっと口角を上げて、少々お行儀...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-V

土日が過ぎて、一日自習期間を挟んでやってきた三月二十日火曜日。俺たち幼なじみたちのテストの日。 笑守人は三学期のテストは一学期もしくは二学期で選んだもののどちらかを受けるシステムになっているので、護衛というリアスが不安になるものは当然却下し...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-IV

ホワイトデー自習期間の放課後、裏庭にて美織一日早いけどホワイトデーよ! 当日で渡せないのが悔しいわ……結仕方ないさ。テストの関係上、全員で集まれるのが今日か昨日だったのだから美織そうだけどー!ウリオステストと言や、今回内部テストは旦那たちだ...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-III

双子の誕生日を無事に祝い終え、雛祭りも終わり。 来週にホワイトデーやテスト習慣を控えた水曜日の放課後。 上級生に声を掛けられてやってきたのは。「演習場ではなく道場、です?」 授業棟の端の方にある道場。新鮮な和風の室内を見回しながら足を踏み入...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-II

三月三日はひなまつり。おひなさまとおだいりさまを並べて、女の子の成長をお祈りする大事な日。 でももうひとつ、大事なこと。 大好きな親友たちが生まれた日。 なんだけれども。「みんな誕生日はなにもいらないって言う…」 そんな大事な日を明日にひか...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 March-I

一年というのも早いものでもう三月。 三月と言えばクリスティアがかわいいお雛様やバレンタインのお返しがあるホワイトデー、そしてあと二年あるけれど我々が消滅した日。たくさんのイベントがあります。 そんな長年続けているイベントに加えて。「す、進ま...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-VII

2月武闘会本戦今年も無事にやってきました武闘会本戦陽真時間制限なし。楽しもうぜ相棒武煉もちろん広人……心配しかない本戦スタートティノわぁ、紫電先輩、大剣思いっきり振ってる!ウリオス木乃の坊ちゃんも拳がいつもより早く感じるぜっ美織容赦ないわ!...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-VI

武闘会本戦も、決勝戦を含め残すところあと三回となりました。 今日の対戦は陽真先輩と虎のビースト。陽真先輩はまだ傷が完全に治りきっていないのか少々体を引きずりながらスタジアムへ降りていきます。包帯やら傷バンやらが残っていますし結構心配なんです...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-V

恋人のささやかな贈り物に内心で浮かれたバレンタインが開け。「……まじか」その浮かれた気分を吹き飛ばすかのように、それはやってきた。もはや恒例となってきた対戦発表のメールを開けた瞬間俺の顔はひきつり、代わる代わるのぞき込んで来た幼なじみや同級...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-IV

クリスか私が狙われているのではないかという視線も気になる中。世の中は二月ということで街中はバレンタインムード一色。 商店街側ともなれば淡いピンクのポスターや旗で彩られています。 最近はその視線で気も張っていましたが、手がかりも何もない状態で...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-III

ほんの少し気分が悪い。 レグナ達からの報告を聞かされてなのか、それとも日に日に多くなっている気がする人混みからなのか、もしくは両方なのかはわからない。 ただとりあえず。「大丈夫か炎上」「炎上君、お水飲む?」『途中退場であればペナルティなどは...
クリスティアに物語を聞かせてもらう

未来へ続く物語の記憶 February-II

二月二日、今月最初の金曜日。 当日発表の武闘会。俺たち同級生上級生メンバーのうち本戦に勝ち上がったヒトで最初に選ばれたのは。「龍がんばれー…」 我らが王子・リアス。 放課後の演習場スタジアム中央で、選ばれた親友の顔はちょっと不安げ。 そりゃ...